色とりどりの棒

わかりたい

2017-01-01から1年間の記事一覧

雄山一

三宅島のおっさんと火山の話。 11月、離島への船旅がしたくなって、オフィスにでかいリュックを持ち込んで、仕事が終わったら竹芝桟橋へと直行、三宅島・御蔵島・八丈島へ向かう夜行船に乗り込んだ。翌朝には八丈島にいる。はずだったのだが。 その日の伊豆…

脱毛脅迫

秋はよい季節だが、今年秋になってよかったことのひとつは、夏が終わって某脱毛サロンの広告がめっきり減ったことかも知れない。あの広告、かなり怖かったと僕は思います。 例の広告には「男性はうなじに弱い、女性はうなじに甘い」みたいなコピーがあったが…

文章の練習

その頃は大学内でもテレビ局関係者が「東大生の中で特別に頭のいい人を探しています。ルービックキューブを一瞬で解ける、一瞬で暗算できるなど」 とチラシを配っていたりして、ひょっとしてこの人達学問がなんなのか知らないまま大人になっちゃった人達なの…

「自由に、しかし楽しく」のこと

ブラームスの交響曲第3番がたまらなく好きで、多分1日おきくらいに聴いている。ところでこの交響曲、冒頭の F-A(s)-F という音列には、ドイツ語の頭文字としてちょっとした意味がある(らしい)。彼の座右の銘になるとのことだ。それは、 "Frei Aber Froh" …

すくずく

つい先ほど、泥沼に嵌まった。 といっても精神の泥沼に嵌まったとかそういうことではなく、物理的世界、埼玉県加須市。農業用水路の横、蛙があわれげにないていて、遠くからのんきな防災無線が聞こえたりしている。そんないい感じの畦道を歩いていた。ところ…

ひとりごと、宇治拾遺物語へのリンクつき

僕の敬愛する町田康は『きれぎれ』で芥川賞をとっているけれど、その前にも『けものがれ、俺らの猿と』で最終候補まで残っていたことがあるようだ。芥川賞全集の該当巻を借りて後ろの方を読むと、一見して物語展開は支離滅裂、いや十回読んでもやっぱり支離…

阪神高速14号高架橋

通天閣を抜けて、北側から南へとアーケードに入る。 さっきまで溢れそうなほどいた観光客はうそのように消え、カラオケ付き居酒屋からヴィブラートの利きすぎた下手な歌声がこだまし、どこからともなく不思議なにおいがしてくる。大阪には至るところにアーケ…

初任給や初乗り運賃とはあまり関係のないこと

就職して、毎日7時に起きるようになって、髪の毛を欠かさずいじくりまわして、欠かさず水筒にコーヒーを詰めて、少しはタイピングが早くなって、でも相変わらずmicrosoft officeは僕の言うことを聞かなくて、支給されたiPhoneは使い方がさっぱり分からず笑わ…

石拾い

学生最後の一日。小雨、微妙に寒く、かといって凍えるほどではない。今日は暗いし、僕の部屋はそもそも朝の光が届きにくく、また寝坊した。 新生活、に向けて準備することは多くなかった。そしてどれも3月前半までには終わってしまった。引っ越しもないし、…

インド日記 その三

地獄の夜行列車、コルカタ ガヤーからコルカタへの夜行列車は、人生で五本の指に入るQOLの低さだった。まず20時発予定の列車がいつまでも来ないので、駅のホームで雑魚寝する。どこへ逃げてもすぐに蝿と蚊が沸いて、痒い痒い痒い。4時間半の遅れでやっと入線…

インド日記 その二

バラナシ、ブッダガヤー アーグラーからバラナシへの夜行列車は、現地の旅行代理店に予約依頼をしてあった。だからその晩はひとまず安心というはずだった………。しかし乗り込んですぐに、その切符が一日遅い列車のものだということが発覚し、途方に暮れてしま…

インド日記

入国、デリー、アーグラー トランジットで少し観光した北京を離れて、深夜2時頃にデリー空港へと到着した。手続きを終わらせて空港の外に出た時は土砂降り。あたりは雷とクラクションの喧騒で溢れかえっていて、怖い。 送迎車を頼んでいたので、それに乗って…

インド準備中

卒業旅行はインドにした。ヒンドゥーの国、カーストの国、カレーの国、ITの国、ぼったくりの国。 期待より不安の方が(断然)大きい。それでも、どうしても死ぬまでに一度は行きたかった。なんでなのかはよくわからない。「インドで自分探しの旅してきます」な…

モラトリアムは終わるけれど

大学生もあと1ヶ月だ。学生時代をモラトリアムと表現されると、いや勉強してたし団の仕事が忙しいこともあったし、なんて一瞬反抗的になったりする。でも後から考えれば、どういってみても僕の学生生活は間違いなくモラトリアムそのものだったということにな…

音のサイレンと絵のサイレン

『この世界の片隅に』について、局所的な雑感。こうの史代さんの漫画は以前『ぼおるぺん古事記』で初めて読んで好きになり、それから何作かは読んでいる。題材が素敵なのと、女の子が可愛いのと、背景考証が丁寧なのがよい(漫画なのに文献表がついていたりす…

わかさぎが釣れないという日記

長野県の松原湖というところで初めての氷上わかさぎ釣りをしてきた。そもそも釣りということ自体をそれまで1度しかしたことがなかった。わかさぎ釣りには、主に凍結した湖に穴をあけて釣る氷上釣り、普通の湖で船の上から釣る屋形船釣りがある。氷上の方が雰…

気になること抽象編

先日無事に卒論を提出して、どうやら卒業ということになりそうだ。お疲れ飲みやらお疲れ旅行やらをやって、ああ本当に終わったんだなと実感する。やったね。気合い入れて書いたら本文だけで30000字を越えてしまったのは、ちょっと膨らみすぎた。このブログに…